[soudan 11378] 過大役員退職金、はぐくみ基金、小規模企業共済
2025年6月04日

税務相互相談会の皆さん

下記について教えて下さい。


【税  目】

法人税(中川輝美税理士),所得税<申告所得税・源泉所得税>(山形富夫税理士)


【対象顧客】

個人,法人


【前  提】

A社はR7年10月に清算を予定しています。

A社の代表取締役はB氏で、株主はB氏のみです。

A社の会計上の純資産額は30億円あります。

A社の税務上の利益積立金額も同額とします。

A社は役員退職金として30億円をB氏に支払う予定です。


上記の役員退職金30億円のうち、仮に法人税法上の

過大役員退職金として認められない金額は20億円とします。


A社は、清算事業年度に30億円の役員退職金の支給により赤字決算になる見込みで、

法人税の繰戻還付をする予定です。


A社は、はぐくみ企業年金(はぐくみ基金)に加入していて、

B氏の掛金として毎月100万円を積み立てていて、

退職時の掛金積立累計額は6,000万円(加入期間は5年)です。


B氏は、役員として小規模企業共済に加入していて、

職時の掛金積立累計額は500万円(加入期間は10年)です。


B氏のA社における勤続年数及び代表取締役としての在任年数は、どちらも10年です。


A社は、B氏の退職所得の源泉徴収税額を法人税法上損金として

認められない金額も含めて退職所得の金額を以下のように計算する予定です。


退職金 30億円+6,000万円+500万円=30億6,500万円

退職所得控除 40万円×10年=400万円

退職所得の金額 (30億6,500万円-400万円)×1/2=15億3,050万円


【質  問】


(1)法人税

 ①過大役員退職金の判断は、はぐくみ企業年金と

  小規模企業共済の共済金も含めた金額で判断されるのでしょうか?


 ②A社は当初申告で法人税の繰戻還付を受けて、その後の税務調査で、法人税法上、

  役員退職金20億円の否認を受けた場合、還付された法人税の一部を国に返金しないといけなくなると思います。

  この返金しないといけない法人税については、延滞税や重加算税がかかる可能性はあるのでしょうか?


(2)所得税

 前提のように、A社は、法人税法上、過大役員退職金として損金に認められなかった金額も含めて

 退職所得の金額を計算して源泉徴収税額を計算する予定ですが、問題ないでしょうか?

 会社の清算と退職の事実は動かせない事実ですので、退職所得として

 認められない金額が生じる可能性はありますか?


 過大役員退職金部分も含めて退職所得として退職所得控除後の金額に

 2分の1を乗じることができるとなれば、B氏の税率にもよると思いますが、

 会社清算時のみなし配当の金額と役員退職金のバランスを気にしないで、

 全額退職金として支払った方が所得税を少なくできるケースが

 出てくるのではと思い、質問させていただきました。


【参考条文・通達・URL等】

法人税法34条2項

法人税法施行令70条2項

法人税法80条

所得税法30条



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