[soudan 22211] 業務委託者への懇親会参加に伴う交通費補助
2026年10月26日
税務相互相談会の皆さん
下記について教えて下さい。

【税  目】

法人税,所得税<申告所得税・源泉所得税>(山形富夫税理士),消費税(金井恵美子税理士)

【対象顧客】

法人

【前  提】

A社: IT関連研修を提供している株式会社

A社の研修事業において、社内スタッフ(従業員)および
業務委託講師(個人事業主)を対象とした親睦目的の懇親会(BBQ)を開催。

懇親会は、講師業務の遂行や研修・打合せを目的としたものではなく、
純粋な関係者間の交流・親睦(任意参加)を目的として開催されたもの。

<遠方講師への交通費補助>
遠方から参加した業務委託講師2名に対し、交通費補助として各10,000円(上限)を支給予定です。
・実際の交通費(公共交通機関):両名とも往復10,000円を超えている(乗換案内等の運賃検索により実費超過を確認)。
・支給金額:各10,000円(実費の範囲内での一部補助)。
・支給・振込方法:社内システムの制約上、通常の「講師報酬」と同じ支払通知書(WEB明細)内の
 「立替経費」欄を使用し、報酬と合算して振込を行うことを想定。
・明細文面案:「●月●日 スクール懇親会参加に伴う交通費補助」
・証憑:電車・バス等の利用のため領収書原本は回収できず、区間・経路・運賃検索記録および
 懇親会案内・出欠リストを保管。

【質  問】

(1) 所得税(源泉徴収の要否および明細・振込運用の妥当性)について
①過去の相談事例(当社PRイベント受講者への交通費支給について)では「役務提供をしないイベント参加者への
 実費精算(経路・金額確認あり)は源泉不要」とされる一方、(源泉徴収不要の場合の源泉徴収の要否)では、
 役務提供に伴う旅費について「個人宛ての領収書による立替精算は
 源泉対象(会社宛て領収書等で直接払いと同視できる場合のみ源泉不要)」とされているよう読めます。
 本件のように、役務提供とは無関係な懇親会への参加に伴う旅費補助である場合、
 領収書原本を取得せず「運賃検索による経路・実費確認」のみであっても、
 所基通204-2の報酬・料金等には該当せず、源泉徴収不要と整理して差し支えないでしょうか。

②また、上記を源泉不要とする場合、通常の「講師報酬」と同じ支払明細(立替経費欄)に載せて
 合算振込しても問題ないでしょうか。それとも、報酬に上乗せされた車賃との混同を避けるため、
 別伝票・別振込の運用とすることが税務上必須と考えられますでしょうか。

(2) 法人税(交際費等の範囲・按分および1万円基準の適用)について
①過去の相談事例(会社設立周年パーティの飲食代と交通費について)では
 「取引先が参加する場合、基本的にはその全額が交際費等に該当する」とされているよう理解していますが、
 本件のように社内スタッフと外部講師が合同で行った懇親会の場合、参加人数比等により
 「社内スタッフ分=福利厚生費」「講師分=交際費等」と合理的に按分することは可能でしょうか。
 それともBBQ全体の費用が交際費等になりますでしょうか。

②また、講師分(外部の事業関係者)の飲食費について、1人当たり10,000円以下の飲食費の除外規定
 (措法61条の4第6項第2号)を適用して交際費等から除外することは可能でしょうか。
 その際、1人当たり金額の計算における頭数には社内スタッフを含めて計算して差し支えないでしょうか。
 なお、飲食費とは別に支給する「交通費補助(1人1万円)」は、飲食費ではないため1万円基準の
 除外対象外(交際費等のまま)という整理になりますでしょうか。

(3) 消費税の区分について
本件の交通費補助(各10,000円)について、以下のいずれの整理が妥当でしょうか。
 イ. 対価性のない金銭の費用援助・贈与とみて「対象外(不課税)」とする。
 ロ. 相手方の交通費精算に伴う「課税仕入」とみて、所定の記載要件を満たす精算書等の保存により、
   支払時点で適用される経過措置の仕入税額控除を適用する。

所得税側で「実費の補助」と説明することとの整合性も含め、実務上どちらで処理すべきか
ご教示いただけますと幸いです。

【参考条文・通達・URL等】

・所得税法第204条第1項第1号
・所得税基本通達204-2(報酬、料金等の性質を有するもの)、204-4(支払者が負担する旅費)
・租税特別措置法第61条の4第6項第2号(交際費等の範囲から除かれる飲食費)
・ [soudan 20852]、[soudan 21320]、[soudan 15089]



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