[soudan 21363] 非営利型一般社団法人の事業譲渡後の清算と残余財産の課税関係について
2026年9月07日
税務相互相談会の皆さん
下記について教えて下さい。

【税  目】

公益法人(浦田泉税理士)

【対象顧客】

個人,法人

【前  提】

1 譲渡人は非営利型一般社団法人(以下「X法人」)で、
美容クリニックを運営しています。
事業はすべて収益事業で、収益事業所得について法人税申告をしています。

2 設立は1年未満です。
理事は非親族で構成されており、従業員は代表理事甲の
配偶者を含めた数名です。

3 仲介会社経由で事業譲渡方式の検討が進んでおり、
譲渡対価は1~2億円、X法人が受領します。

4 甲の役員報酬は月額150万円、役員としての勤続は1年未満です。

5 甲は譲渡後も当面は代表理事を続け、アートメイク関連の
報酬をX法人で受ける想定でしたが、譲渡の方針によっては
清算も視野に入れています。

6 定款には非営利型の要件に沿って、残余財産を
国等または公益法人等に帰属させる旨の定めがあります。


【質  問】

二 当方の整理

1 役員退職金は勤続1年未満のため功績倍率法で
数百万円が限度で、かつ特定役員退職手当等に該当するため、
退職金による資金移転は実質的に使えないと考えています。


2 そこで、譲渡完了後に定款の残余財産条項を
削除または変更して非営利型の要件を外し、
非営利型ではない法人に移行したうえで解散し、
清算時の社員総会決議(一般社団法人法239)で
残余財産の帰属先を甲個人と定める方法を軸に考えています。

同法11②が無効とするのは定款で社員に分配権を与える定めであって、
清算時の総会決議で特定の者を帰属先とすることまでは禁じられていない、
という見解です。


3 甲が受ける残余財産は、甲が出資者ではなく
株主等に当たらないためみなし配当ではなく、
法人からの贈与として一時所得になると考えています。


4 X法人側では残余財産の帰属は損金にならず、
譲渡益に対する法人税等を負担した後の残額が
帰属対象になると考えています。


5 普通法人移行時の累積所得金額課税(法法64の4)は、
全事業が収益事業で課税済みのため、
累積所得金額は概ねゼロになると考えています。


三 確認したい点

1 定款変更後の清算総会決議で、残余財産を
社員のうち『甲個人にのみ』に帰属させることについて、
一般社団法人法上および税務上の問題はないでしょうか。
他の社員が数名いる状況で、この決議が普通決議で
足りるかについてもご見解があればお聞かせください。


2 二の3の一時所得という整理で問題ないでしょうか。
雑所得や給与所得と認定されるリスクがあるか、
また参考になる質疑応答事例、文書回答事例、
裁決事例などをご存じでしたら教えていただけると助かります。


3 X法人側の処理は、清算事業年度に残余財産は
どのように会計処理することになるでしょうか。


4 法法64の4について二の5の理解でよいか、
また普通法人への移行日は定款変更の効力発生日と捉えてよいでしょうか。


5 医療法上の非営利性の関係で定款変更は
譲渡完了後に行う順序を考えていますが、
税務上この順序で気をつける点があれば教えてください。

【参考条文・通達・URL等】

No.1420 退職金を受け取ったとき(退職所得)
https://www.nta.go.jp/taxes/shiraberu/taxanswer/shotoku/1420.htm

一般法人法239条1項

法人税法64の4



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