[soudan 21361] 外国子会社合算税制:米国連結納税下の租税負担割合の計算と部分合算の要否
2026年9月03日
税務相互相談会の皆さん、こんにちは。
以下について教えてください。
税目:
国際税務<法人税/消費税>(竹内之真税理士)
対象顧客:
法人
前提条件:
ア 内国法人P社の外国関係会社として、米国に持株会社H社、
その下に事業会社A社と投資保有会社B社があります。
いずれも米国で法人課税を受けるCorporationです。
イ H社・A社・B社の3社で、
米国連邦法人税の連結納税(consolidated return)を行います。
ウ A社は米国内に店舗と従業員を有して事業を営み、利益が出ています。
連邦法人税のほか、米国の州法人所得税も負担します。
ペーパー・カンパニー等には該当しません。
なお、分母に加算される非課税所得や、
適用を選択できない税額控除はないものとします。
エ H社とB社は、固定施設を有さず、本店所在地国で
事業の管理・支配・運営も行っていません。
また、各事業年度の基準所得金額はゼロ以下です。
B社には米国税法上の償却により毎年損失が生じており、
連結納税でA社の利益と通算されます。
質問:
【質問1】B社の損失をA社の利益と通算して
連邦法人税が生じない場合でも、A社の租税負担割合は21%以上と計算してよいか
B社の損失をA社の利益にぶつけることが、この連結納税の目的です。
その結果、グループとして納付する連邦法人税はゼロ又は著しく少額になる見込みです。
それでもなお、A社の租税負担割合は21%以上になる、というのが当方の理解です。
こちらの理解は次のとおりです。
・米国連邦の連結納税規定は、企業集団等所得課税規定に該当する
(措令39の15⑥一、国税庁Q&A(令和元年7月)Ⅰ1(1))。
・租税負担割合の分母・分子は、いずれも企業集団等所得課税規定の
適用がないものとして計算する(分母=措令39の17の2②一イ、分子=同②二)。
具体的には、企業集団の所得ではなくその会社の所得に対して
法人所得税が課されるものとして計算し直す(措通66の6-21の2(1)、同Q&A Q2・Q5)。
・したがって、グループが実際に納付する連邦法人税がゼロであっても、
A社の分子には「B社の損失を通算しないA社単体の連邦法人税額」が入る。
同Q&A Q10も、連結申告に納税額がない場合であっても
個別計算外国法人税額が外国税額控除の対象になるとしており、
同じ考え方に立つものと理解している。
・州税についても、分母では措令39の17の2②一イ(3)により足し戻し、
分子には同②二により算入する。米国では州の所得課税が
連邦の課税所得から控除されるため、税引前所得を100、州の所得課税額を s とすると、
分母 = (100 − s) + s = 100
分子 = (100 − s) × 21% + s = 21 + 0.79s
となり、s について単調増加であるから、s = 0 のときが最小で、下限は21.0%となる。
したがって州税の額を確定しなくても、20%の基準は満たす。
この理解でよろしいか、ご確認いただけますでしょうか。
【質問2】租税負担割合の分母は、繰越欠損金の控除「後」の所得でよいか
こちらの理解は次のとおりです。
・国税庁Q&A(令和元年7月)Q2は、分母の簡便計算について
「米国連邦税法における非課税所得に係る規定(受取配当等の所得控除額を含む。)
及び繰越欠損金額の控除に係る規定を適用したものとする調整を行います」とし、
これを措通66の6-21の4にいう合理的な方法として認めている。
・したがって分母は繰越欠損金の控除「後」の所得金額であり、
分子もその所得に対する税額となるため、繰越欠損金があっても
租税負担割合そのものは税率水準(21%前後)にとどまる。
分母は繰越欠損金の控除「後」で差し支えないか、ご確認いただけますでしょうか。
【質問3】所得が生じない会社について、受動的所得の部分合算を検討する必要はないか
こちらの理解は次のとおりです。
・適用対象金額は基準所得金額から繰越欠損金額と
納付法人所得税額を控除した金額であるため(措令39の15⑤)、
H社・B社の適用対象金額はゼロであり、課税対象金額もゼロとなる。
・部分合算課税(措法66の6⑥)の対象は「部分対象外国関係会社」に限られ、
これは経済活動基準(同②三イ〜ハ)を全て満たすものをいう(同②六)。
H社・B社は固定施設を有さず本店所在地国で
事業の管理・支配・運営も行っていないため、経済活動基準ロを満たさず、
部分対象外国関係会社には該当しない。
・したがって、会社全体の所得がゼロ以下である以上、
利子・配当等の受動的所得だけを取り出して部分合算されることはない。
この理解でよろしいか、ご確認いただけますでしょうか。
以上、3点についてご教示いただけますと幸いです。よろしくお願いいたします。
参考URL:
特になし
以下について教えてください。
税目:
国際税務<法人税/消費税>(竹内之真税理士)
対象顧客:
法人
前提条件:
ア 内国法人P社の外国関係会社として、米国に持株会社H社、
その下に事業会社A社と投資保有会社B社があります。
いずれも米国で法人課税を受けるCorporationです。
イ H社・A社・B社の3社で、
米国連邦法人税の連結納税(consolidated return)を行います。
ウ A社は米国内に店舗と従業員を有して事業を営み、利益が出ています。
連邦法人税のほか、米国の州法人所得税も負担します。
ペーパー・カンパニー等には該当しません。
なお、分母に加算される非課税所得や、
適用を選択できない税額控除はないものとします。
エ H社とB社は、固定施設を有さず、本店所在地国で
事業の管理・支配・運営も行っていません。
また、各事業年度の基準所得金額はゼロ以下です。
B社には米国税法上の償却により毎年損失が生じており、
連結納税でA社の利益と通算されます。
質問:
【質問1】B社の損失をA社の利益と通算して
連邦法人税が生じない場合でも、A社の租税負担割合は21%以上と計算してよいか
B社の損失をA社の利益にぶつけることが、この連結納税の目的です。
その結果、グループとして納付する連邦法人税はゼロ又は著しく少額になる見込みです。
それでもなお、A社の租税負担割合は21%以上になる、というのが当方の理解です。
こちらの理解は次のとおりです。
・米国連邦の連結納税規定は、企業集団等所得課税規定に該当する
(措令39の15⑥一、国税庁Q&A(令和元年7月)Ⅰ1(1))。
・租税負担割合の分母・分子は、いずれも企業集団等所得課税規定の
適用がないものとして計算する(分母=措令39の17の2②一イ、分子=同②二)。
具体的には、企業集団の所得ではなくその会社の所得に対して
法人所得税が課されるものとして計算し直す(措通66の6-21の2(1)、同Q&A Q2・Q5)。
・したがって、グループが実際に納付する連邦法人税がゼロであっても、
A社の分子には「B社の損失を通算しないA社単体の連邦法人税額」が入る。
同Q&A Q10も、連結申告に納税額がない場合であっても
個別計算外国法人税額が外国税額控除の対象になるとしており、
同じ考え方に立つものと理解している。
・州税についても、分母では措令39の17の2②一イ(3)により足し戻し、
分子には同②二により算入する。米国では州の所得課税が
連邦の課税所得から控除されるため、税引前所得を100、州の所得課税額を s とすると、
分母 = (100 − s) + s = 100
分子 = (100 − s) × 21% + s = 21 + 0.79s
となり、s について単調増加であるから、s = 0 のときが最小で、下限は21.0%となる。
したがって州税の額を確定しなくても、20%の基準は満たす。
この理解でよろしいか、ご確認いただけますでしょうか。
【質問2】租税負担割合の分母は、繰越欠損金の控除「後」の所得でよいか
こちらの理解は次のとおりです。
・国税庁Q&A(令和元年7月)Q2は、分母の簡便計算について
「米国連邦税法における非課税所得に係る規定(受取配当等の所得控除額を含む。)
及び繰越欠損金額の控除に係る規定を適用したものとする調整を行います」とし、
これを措通66の6-21の4にいう合理的な方法として認めている。
・したがって分母は繰越欠損金の控除「後」の所得金額であり、
分子もその所得に対する税額となるため、繰越欠損金があっても
租税負担割合そのものは税率水準(21%前後)にとどまる。
分母は繰越欠損金の控除「後」で差し支えないか、ご確認いただけますでしょうか。
【質問3】所得が生じない会社について、受動的所得の部分合算を検討する必要はないか
こちらの理解は次のとおりです。
・適用対象金額は基準所得金額から繰越欠損金額と
納付法人所得税額を控除した金額であるため(措令39の15⑤)、
H社・B社の適用対象金額はゼロであり、課税対象金額もゼロとなる。
・部分合算課税(措法66の6⑥)の対象は「部分対象外国関係会社」に限られ、
これは経済活動基準(同②三イ〜ハ)を全て満たすものをいう(同②六)。
H社・B社は固定施設を有さず本店所在地国で
事業の管理・支配・運営も行っていないため、経済活動基準ロを満たさず、
部分対象外国関係会社には該当しない。
・したがって、会社全体の所得がゼロ以下である以上、
利子・配当等の受動的所得だけを取り出して部分合算されることはない。
この理解でよろしいか、ご確認いただけますでしょうか。
以上、3点についてご教示いただけますと幸いです。よろしくお願いいたします。
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