税務相互相談会の皆さん
下記について教えて下さい。
【税 目】
所得税<申告所得税・源泉所得税>(山形富夫税理士)
【対象顧客】
個人
【前 提】
ある被相続人Aに令和8年1月に相続が発生しました。
被相続人Aには民法上の法定相続人はいません。
被相続人Aは生前に遺言を作成しており、
内容としては「私の一切の財産は全て包括受遺者
である日本赤十字社に遺贈により寄附する。
なお、不動産については換価したうえで
日本赤十字社に遺贈により寄附する。」となっています。
また、被相続人Aには、生前に任意後見契約を締結していた弁護士Bがおり、
弁護士BはAから死後事務委任契約も委任されております。
弁護士Bは、不動産業者に依頼して不動産を換価した上で、
日本赤十字社に対して、被相続人Aに相続が発生したことを通知する予定です。
また、本件については、
法人(日本赤十字社法第4条第1項)に対する不動産の遺贈であり、
不動産の遺贈部分についてはみなし譲渡所得となり、
被相続人Aの準確定申告を行う必要があると理解しております。
【質 問】
①被相続人Aの準確定申告の申告期限について
国税庁の質疑応答事例「民法上の相続人が不存在の場合の準確定申告の手続」によれば、
「1 所得税法第120条《確定所得申告》に該当する申告書を提出しなければならない場合
(1) 包括受遺者がいる場合は、
包括受遺者が遺贈のあったことを知った日の翌日から
4か月を経過した日の前日までに準確定申告書を提出しなければなりません。」
とあります。
本件ですが、弁護士Bは不動産の換価が完了した段階で、日本赤十字社に対して
被相続人Aの相続発生を通知することになるため、
被相続人Aの準確定申告の申告期限に関しては、
「弁護士Bが不動産の換価が完了した後、
日本赤十字社に対して相続発生を通知した日の翌日から4か月を経過した日の前日まで」
という理解で問題ないでしょうか。
この理解が正しいとなると、
弁護士Bの通知のタイミング次第で、
準確定申告の期限をいくらでも操作できてしまうのではないか、
と少し疑念に思いまして、ご質問させていただきたく存じます。
②被相続人Aの準確定申告は何年分の所得として申告する必要があるのか
弁護士Bはこれから不動産会社に依頼して遺産の換価を進めますが、
買い手が見つからない場合には、
不動産の譲渡が令和9年以降になる可能性もあるとのことです。
その場合、被相続人Aの準確定申告は、
実際に不動産を譲渡した年分の所得税申告として処理するのか
(=例えば、令和9年に譲渡が完了したならば、令和9年分の準確定申告として申告する)、
もしくは譲渡がいつになったとしても相続が発生した
令和8年分の所得税申告として処理するのか、
いずれになりますでしょうか。
基礎控除の額等が毎年改正されておりますので、
いつの年分の所得税法が適用されるかどうかで
税額が変わってくる可能性があるため、ご質問となります。
③準確定申告における寄附金控除の適用について
被相続人Aは遺産の全てを日本赤十字社に寄附します。
この場合、被相続人Aの準確定申告において、
日本赤十字社に対する寄附として寄附金控除を適用することは
可能であるという理解でよろしいでしょうか。
また、寄附金控除の適用対象となる寄附の額ですが、
実際に日本赤十字社に寄附される金額としては、
遺産から弁護士報酬、税理士報酬、不動産会社の仲介手数料等の諸経費を
差し引いた残額が寄附されることになります。
この場合、寄附金控除の対象となるのはこれらの諸経費を控除する前の遺産の額なのか、
諸経費を控除した後の手取額なのか、いずれになりますでしょうか。
以上、遺贈寄附による準確定申告の経験がなく、
ご質問が広範にわたってしまいましたが、
何とぞご教授のほどよろしくお願い申し上げます。
【参考条文・通達・URL等】
https://www.nta.go.jp/law/shitsugi/shotoku/07/15.htm
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